行ってきました鹿沼へ!

手紙社さんといういわゆるひとつの「おしゃれテキ屋ファミリー」に所属する古書モダン・クラシック。行ってきました。先週金・土・日と鹿沼へ!鹿沼のカフェフェス in 鹿沼市民文化センター!

いやー大変でした。何が大変って、よりにもよってイベントの日に家族全員が風邪でダウンするという。まずイベントの2・3日前にカミさんが風邪をこじらせて喘息気味となり、次に2歳の息子に伝染り、「イベントがあるのに風邪をひいてプロフェッショナルじゃないね」などとカミさんに偉そうに抜かしていた私(店主)がイベントの前日にホテルで高熱を出すという撃沈ぶり。一時は「イベントヤバいかも…」などと弱気になったりもしましたが、結局鹿沼の熱心な本好きのお客様と手紙社さんのサポートのお陰で無事乗り切ることができました。この場を借りて御礼申し上げます。では現地の写真をどうぞ!

結論から言うと、私は搬入と搬出のみであとは宇都宮のホテルで息子と伏せっていたので一切店番をやってないのですが、カミさんによるとお客さまの反応は上々であったようです。
今回は手紙社さんの他のイベントと異なり、お客様はカフェフェスのチケットを購入された方のみ。ですがいつもの数万人のお客様が来るイベントの半分くらいの売上げがあったので、むしろ購買意欲は高かったのでは?当店としましても、私は男性向け、カミさんは女性向けといつものユニセックスな品揃えを一切妥協なく鹿沼にぶつけたので、お子さんからお年寄りまで喜んでいただけたようです。カミさんによると、うちの品揃えを見て「宝の山だ!」と歓喜された古本女子の方や、「図書館みたい!」と喜んでいたお子様など、嬉しい反応も多々あったそうで。カフェフェスのために用意した「コーヒーに関する古本」も完売し、鹿沼の古本好きのお客様には感謝感謝のイベントでありました。

IMG_1664そんな訳で、今回はとにかくイベントを無事に乗り切ることに精一杯で、観光らしきものができなかったのですが、いくつか心残りが。
ひとつは、前回の東京蚤の市のときに当店のブースに来ていただいたご同業のかぴぱら堂さんが鹿沼在住であったこと。体調が良ければ少し足を伸ばして古通の取材に伺ったのに…残念。
もう一つは、今回僕らは宇都宮のホテルに宿泊したのですが、鹿沼の駅前に渋い旅館が(上の写真)。私は知らない土地に行くとタクシーの運ちゃんに地元のアレコレを聞くのを趣味としてるのですが、駅前の「いせや旅館」、なんと「商人宿」であるとか。話してくれた運ちゃんは「宇賀神」という鹿沼に多いという珍しい苗字の方でしたが、その宇賀神さんによると「いせや旅館は昔から富山の薬売りや各地の商人が投宿する宿」とのこと。商人宿といえば「貧困旅行記」で有名なつげ義春が好んで泊まったという宿。私もある意味「カフェフェス」という縁日で古本をバイするために鹿沼に来たのであるから、立派な商人のはしくれ。ぜひ「いせや旅館」に泊まって、温泉に入りながら、富山の薬売りやネクタイのセールスマンの方たちと商売の話をしたかったなー。次回鹿沼に来る時の楽しみにしよう。

dairo
古書モダン・クラシック店主 泥臭い古本担当。個人的な読書傾向はノンフィクション、歴史、哲学、昭和の純文学や写真集を好む。好きな作家は志賀直哉と小林秀雄とジョルジュ・バタイユ。古書店や取次書店での勤務を経て2007年古書モダン・クラシックをオープン。2011年より『日本古書通信』で「21世紀古書店の肖像」を連載。写真家としても地味に活動中▶︎http://www.dairokoga.com/

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